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心の赴くままに言葉を綴る、おかしな創作の空間
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  羽ばたく度に、黒の色が増しているのではないか。
  そんな錯覚にすら陥る気がした。

  一つ羽ばたく、一つ罪が生まれる
  一つ羽ばたく、一つ罪が重なる

  そうしていつか真っ黒な色は、この体内から溢れ出て
  全てを闇に包むのだろう


フワリと舞い降り、大きな木の一枝に腰をかけた。
カラシュは真っ黒い翼を一旦畳むと、幼い子のように足を交互にブラブラと揺らしつつ眼下を見下ろす。
もう見渡せる範囲内には、鮮やかな緑は消え失せていた。
輝く生気を失った森は、どす黒い色と灰味を帯びた枯れ色しか見当たらない。
自分が一時の休息を得ているこの大きな木さえ、少し重みと力を加えてしまえば簡単に朽ち果ててしまうのだろう。
不思議と軽い鳥人特有の体重でさえ、もう支えるのが精一杯だとばかりに不安げに揺れている。

「そうしてまた醜い黒鴉は、綺麗な森を自分と同じ色に染め上げましたとさ。」

おとぎ話めいた言葉を紡ぎ、クククと喉の奥で笑いを漏らす。
呆気ないものだ。
そう、自分が住んでいた森も魔王の前に呆気なく朽ち果てた。
今度は自分が魔王より得た力で一つの森を朽ち果てさせる。

「呆気ないね、本当に!」

言うと同時にバサリと音がする。
大人しく畳んでいた翼が天に向かって広がった。
風を掴んで一羽ばたき。
その途端、枝が悲鳴を上げ無惨に落ちていく。
既に支えるものを翼と風とに乗り換えていたカラシュは、ゆっくりそれを見遣る。

「?」

その視界に、何か動くものが捉えられた。
落下する枝ではない何か。
人間のそれより遥かに性能の良い鋭い目が、そのものを捉えようと若干細められた。

「人……?」

捉えたものを自分で確認する様に呟く。
そうか、哀れな人間がたまたまこの森にいらっしゃったのか。
森を枯らす大きな負の気の中で、直にくたばっちまうだろうさ。

どうでもいいことだと判断し、飛び去ろうと変えた視線の端で何か違和感を覚える。
あの人の背で白くはためく物体はなんだ………!?
慌てて視線を戻す。
見開いた目がそのものを再度捉えた。

白い衣の人が二人
その背にはためく白い……翼……!

「鳥人か…!!」

驚きの声がカラシュの口より漏れ出た。



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リハビリと言うか何と言うか、
黒白ピーのお話をちょっと書いていこうかなと…。
ブログに直で打っていくので見直しも何もあったもんではない状態です。
気ままに打って、打てた分だけ投稿という状態で進めていきます。
なので、一回分の量がまちまちですが。もしかしたら数行だけとかあるかもですが…(汗
広い心でお付き合いいただけたらと思います。

内容はシリアスです…多分。

連載を終えれたら、校正してまとめなページを作れたら良いな、と。予定は未定。
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(C) 君が見ていた夢物語 / 総八
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